前臼歯多数歯欠損

症例4

症例4

症例4

エントロピー的インプラント肯定論

エントロピーとは何か?

エントロピーとは『無秩序な状態の度合い』を数値で表すもので
無秩序な状態ほどエントロピーは高く(数値が大きく)
整然として秩序の保たれている状態ほどエントロピーは低い(数値が小さい)のです

エントロピーの増大の法則

閉じられた系においては 自然界では すべて秩序ある状態から 無秩序な状態へと変化していきます
その 逆はありません

真水のコップに 落とされた 一滴のインクは 拡散して均一な液体となってゆきます
自然界ではその逆はないのです
つまり 時間とともに 環境は破壊され 無秩序と混沌の世界に荒廃し 生命は朽ちてゆくのが
自然界の逃れられない法則なのです

人は負のエントロピーを食べて生きている

それでは どのようにして 人は成長してゆき 現在の自己を保存しているのでしょうか?
生命体は 外部と開いた系を構成し低エントロピーの食物や飲物を摂取し 高エントロピー
の老廃物を排泄することによって生命を維持しようとしているのです

生命体は、食べ物も食べず飲み物も飲まない状態にほっておかれると衰弱し死んでしまいます
これが エントロピーが増大したときの生命体の結末です
そもそも ホメオスタシスとは『エントロピー増大の法則』との闘いなのです

生体にとってはインプラントも負のエントロピー

生命体の咬むという 秩序さも やがて無歯という 無秩序さへと向かい
エントロピーを増大させます
そこで 系を外にひらき インプラントという秩序さを取り込んで
生体はより 整然とした状態に 時の流れを溯れるのです

インプラントの原料であるチタンを採掘し純チタンに精製し加工するのは どれだけ 化石燃料を消費することでしょう
それは 地球レベルのより大きな系で見た場合の無秩序さをより増大しているという悲観的な事実があります
しかし それは形は異なるものの 低エントロピーの食物を取り込む作業となんら変わりのないのです

生物は流れに逆らって生きる宿命

生きとし生きる者は『エントロピー増大の法則』という自然な流れに逆らっているわけですから
生きるということは そもそも本来 きつくて辛いことなのです
それでも 私たちはこの流れに逆らって生きて行かずにはいられない
しかもエントロピー増大の法則に逆らい続ける結末は定められています 
寿命がくれば 外部と相互作用を行う機能が衰え 負のエントロピーの摂取が困難になり
肉体は 朽ち 腐乱して 高エントロピーの平準化された土に戻るのです
我々は負けるとわかっていても闘い続けるようにインプットされたターミネーターなのでしょう

つまり流れは 閉鎖された世界では エントロピーは増大する方向にしか向かないのです
悟ること』『諦念(ていねん)』 それは『エントロピー増大の法則』の流れに身を任(まか)
すことにほかなりませんが 流れに掉(さおさ)して流されようとなお 低エントロピー
を志向して止まない 私たちは そんな存在のように思われます

『私たちは、エネルギーそれ自体を消費して減らしているのではなく ポテンシャルを消費して
エネルギーの質を低級化させている』これが エネルギーを消費するということの本質なのです
だから、ゴミの山ができ 排気は限りなく大気を温め続けています これが 「エントロピー増大の法則」
の意味するところであり 枯渇しようとしているのは エネルギーそのものではなく エネルギーのポテンシャルなのです


万物は、自然のままにほっておくと そのエントロピーは常に増大し続け 外から故意に仕事
を加えてやらない限り そのエントロピーを減らことはできない これが「エントロピー増大の法則」です